FC2ブログ
Logical Skill の深い話
Logical Skill (特にLogical Writing) について、著書(たとえば、「論理が伝わる世界標準の書く技術」講談社)には書かなかった、より深い話を紹介します。
11 | 2018/12 | 01
S M T W T F S
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

聞きかじったルールを何も考えずに振り回すのは危険
 どこかで学んだライティングのルールを、絶対と思い込んではいけない。そのルールの背景をよく考えてから判断すべきだ。

 たとえば、「『言われている』という表現を使うな」と教わることがある。「言われている」という表現では、「誰が言っているのかわからない」という理由だ。確かに、「今回の故障の原因は、部品Aの耐久性の低さにあると言われている」なんて表現なら、「誰の意見なんだ?」という疑問がわくだろう。

 しかし、誰が言っているかを問題にしないなら、「言われている」という表現を使うことは問題ではない。たとえば、「日本人は、議論が下手だといわれています」なら、問題はない。「、議論が下手だ」と言っているのは、世間一般だからだ。この文では、
「世間は、日本人は議論が下手だと言っている」と書く意味はない。むしろ、中心語の「日本人」が文頭に来ないという弊害を生む。

 逆に、「言われている」という表現は、周知の事実なので、論証しなくていいことを表現するのに適している。たとえば、「日本人は、議論が下手だといわれています」なら、暗に、「誰もが認めているように」と述べているのだ。誰もが認めているなら、論証は不要だ。

 これを、別の表現にすると、論証が必要になる。たとえば、「日本人は議論が下手である」と述べてしまうと、これは意見の表明ととられかねない。意見を述べたなら論証しなければならない。つまり根拠を述べなければならなくなる。

 聞きかじったルールを何も考えずに振り回すのは危険だ。
スポンサーサイト



プロフィール

ロジカルスキル研究所代表

Author:ロジカルスキル研究所代表
ロジカルスキルを企業研修で指導しています。主な講座は、ロジカルライティング、ロジカルネゴシエーション、ディベート、ロジカルプレゼンテーション、英文テクニカルライティングです。

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム