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Logical Skill の深い話
Logical Skill (特にLogical Writing) について、著書(たとえば、「論理が伝わる世界標準の書く技術」講談社)には書かなかった、より深い話を紹介します。
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ANSIの"Guidelines for Abstracts"
 American National Standards Institute (ANSI)では、"Guidelines for Abstracts"というアブストラクトを書く標準を制定しています。そこでは、アブストラクトでは、目的、方法、結果、結論を書くよう指定しています。

 ANSIは、アメリカにおける、科学工業界の標準を制定する組織です。日本で言うJISに相当します。JISと違うのは、文章の書き方まで標準化してしまうことです。その標準書は、ネットを通じて購入もできます。

 ANSIは、"Guidelines for Abstracts"で、アブストラクトには、目的、方法、結果、結論を書くと述べています。さらに、必要なら過去の調査についても言及する(Refer to earlier
research literature only if doing so is essential in order to clarify the purpose of the document.)とも述べています。

 しかし、実は多くの学会論文で、アブストラクトに結果や結論が書かれていません。どんな研究をしたかという目的だけ述べ、結果や結論を述べていないのです。私は、アブストラクトに結果や結論が述べられている確率を調査したレポートを見たことがあります。そのレポートでは、ある国際学会に特定はされているものの、その確率は約50%ということでした。

 論文やレポートでは、アブストラクトに結果や結論を書くのです。最初に結果や結論を示すことで、その調査や研究の有効性をアピールするのです。有効性がわからないまま読み進んだら、結局、意味のない調査や研究だったことが、最後にわかることになりかねません。有効性がわからないなら、読み手はその論文やレポートを読む優先度を下げざるを得ません。

 ちなみに、この話をしたとき、「アブストラクトで結果や結論を述べるのは当然ではないか」と言ってきた人がいます。あなたの所属する世界では当たり前かもしれませんが、先にご紹介したレポートが示すように、あたりまでない世界がたくさんあるのです。
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プロフィール

ロジカルスキル研究所代表

Author:ロジカルスキル研究所代表
ロジカルスキルを企業研修で指導しています。主な講座は、ロジカルライティング、ロジカルネゴシエーション、ディベート、ロジカルプレゼンテーション、英文テクニカルライティングです。

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