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Logical Skill の深い話
Logical Skill (特にLogical Writing) について、著書(たとえば、「論理が伝わる世界標準の書く技術」講談社)には書かなかった、より深い話を紹介します。
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ディベートは、論理的思考力を鍛えるための最適な手法
 私は、論理的思考力を鍛えるために、いろいろな体験をし、学習し、思考してきた。私の経験上、社会人に必要な論理的思考力を鍛える最も効果的な方法は、ディベートだと思っている。ビジネス書で紹介されているMECEやロジックツリー、フレームワークではない。具体例で紹介しよう。

 ある企業から、本部長の承認を得るために作る年間計画書(承認前)が分かりにくいという相談を受けた。その年間計画書は、A2の紙で作成することになっている。年間の計画や施策を、昨年の反省や現状分析などを踏まえて詳しく説明してある。この計画書を使って、本部長に説明し、その計画への承認を得るのが習わしだ。

 その計画書が分かりにくいのは、ライティング上の問題もあるが、それ以上に論理的にできていないからだった。昨年の反省も、現状分析も、トップの方針も、今年の施策も関連がない。本筋と関係ない、無意味と思えるデータが、細々小さく載っている。本部長に質問されたときのためらしい。

 ディベートを勉強すれば、理路整然と整理できる。ディベートでは、現状を分析し、対策(プラン)をたて、そのプランが有効な(メリットが生じる)ことを証明していく。それぞれの分析や証明には、必ず立証に必要なデータを付ける。相手に不備を指摘されないように、相手の指摘を考慮したデータを準備する。闇雲に準備していたので、非効率だし、効果的に提示できない。さらには、問題点の未然防止ができるようにプランを考える。

 ディベートのベースになるのは、このようなリンクと論証という縦のつながりだ。つまり、現状-プラン-メリットう縦につなげ(リンク)、それぞれをデータで論証していく。メリットを複数、横に並べることもあるが、そこは思考上、重要性ではない。リンクと論証が重要だ。

 一方、MECEやロジックツリー、フレームワークという訂版の論理的思考は、横に並べる思考法だ。この思考法は、「当社の利益率を上げるには」のような漠然とした大きな課題に対して、網羅的に思考するには適している。だから、コンサルティングなどでよく使われる。マーケティングなどにも有効だろう。

 実際のビジネスの現場では、横より縦が重要だ。現場では、課題は絞られているので、広く横を見る必要はない。実際には、対策すら事前に事実上決まっていることも多い。その対策がいかに機能するかを証明するのは、基本的には縦に繋げて説明する。

 もっと、ディベートが広まるといいのだが。
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プロフィール

ロジカルスキル研究所代表

Author:ロジカルスキル研究所代表
ロジカルスキルを企業研修で指導しています。主な講座は、ロジカルライティング、ロジカルネゴシエーション、ディベート、ロジカルプレゼンテーション、英文テクニカルライティングです。

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