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Logical Skill の深い話
Logical Skill (特にLogical Writing) について、著書(たとえば、「論理が伝わる世界標準の書く技術」講談社)には書かなかった、より深い話を紹介します。
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新たなことを主張すれば対立を生む
 新たなことを主張すれば、必ず対立を招く。この対立を乗り越えてこそ進歩がある。しかし、この対立は、主張をする側にとっては大きな負担で、避けたくなる。

 従来と異なる主張をすることは、従来を否定することになる。たとえば、「能動態か受動態かは、何を中心(=主語)に書くかで自然と決まる」と主張すれば、従来の「受動態を避けるべき」という広く受け入れられてきた主張を否定することになる。

 従来を否定することについて、宇佐美寛氏はその著「新版 論理的思考」で以下のように述べている。
「印刷して他人に読ませる論文である以上、述べられている筆者の考えが、それ以前にあった他人の研究とは対立し、それらを批判し、それらにまさっている点を明らかにしていなければならない。」

 従来を否定するのだから、弟子は師を否定することになる。弟子は、師が時間をて得た知恵やスキルを、ずっと短い時間で教えてもらえるのだ。その分、弟子には時間がある。弟子には、師を乗り越えていくべき義務がある。だから、師の不十分な部分を見いだし、その部分を克服しなければならない。仮に、不十分なところを見いだしたことで師が怒り狂ったとしても。

 しかし、従来を否定すれば対立を招く。従来の立場に立っている人がいるからだ。先の「能動態か受動態かは、何を中心(=主語)に書くかで自然と決まる」と主張する例で言えば、「受動態を避けるべき」と信じていた人がいる。さらには、「受動態を避けるべき」と指導している人がいる。新たな主張が、自分の利益や立場を脅かすことになるなら、その対立は激化する。

 この対立は大きな負担だ。なぜなら、多くの場合、従来の立場に立っている人の方が、社会的な立場が上であり、しかも多数派だからだ。だから、従来の立場のものは、新しい主張を、社会的な圧力や数の力で葬り去ろうとする。これに対して、主張する立場は、論理でのみ勝負するしかない。多くの場合、論理より権力や数が勝つ。
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プロフィール

ロジカルスキル研究所代表

Author:ロジカルスキル研究所代表
ロジカルスキルを企業研修で指導しています。主な講座は、ロジカルライティング、ロジカルネゴシエーション、ディベート、ロジカルプレゼンテーション、英文テクニカルライティングです。

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