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Logical Skill の深い話
Logical Skill (特にLogical Writing) について、著書(たとえば、「論理が伝わる世界標準の書く技術」講談社)には書かなかった、より深い話を紹介します。
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どう質問すれば、相手を窮地に追い込めるか(2)
 日大アメフト部の問題。この手のニュースを見ると、私は、「どう質問すれば、相手を窮地に追い込めるか」を考えてしまう。ディベートにおける尋問の練習だ。

 相手を窮地に追い込む質問方法は2つある。
1.相手から事実(と主張すること)だけを複数聞き出し、その事実の矛盾を指摘する
2.誘導尋問で、YESともNOとも言えなくする

 今日は、上記2の話。

 普通に質問すればNOと答える質問を、YESと答えるように誘導する手法である。裁判では使えまない。裁判で使うと、相手の弁護士が「異議あり。誘導尋問です」と裁判長に主張し、裁判長は「異議を認めます」と述べて、質疑が無効となる。しかし、ディベート競技や日常では有効。

 今回のアメフトの事件で、以下のような質問が考えられる。

質問:「宮川選手は、試合前の数日間、全体練習から外されていましたね」
監督:「はい」
質問:「宮川選手を全体練習から外したのは、練習に覇気を感じなかったからですね」
監督:「はい」
質問:「でも、試合当日、宮川選手を1プレー目から使いましたね。」
監督:「はい」
質問:「宮川選手を1プレー目から使ったのは、当日の彼の言動に覇気を感じたからですね。」
監督:「はい」
質問:「そこで、1プレー目からQBを潰すような気持ちでいけと送り出したのですね。」
監督:「はい」
質問:「相手QBがパスを投げた後、ボールを見ていて、宮川選手を見ていなかったのですね」
監督:「はい」
質問:「その後、宮川選手のタックルで、相手QBが怪我したことを知ったのですね。」
監督:「はい」
質問:「1プレー目の後、宮川選手に指示も出していないし交代もしていませんね。」
監督:「はい」
質問:「つまり、相手QBがパスを投げた後、ケガするほどのタックルをすることを、覇気のあるプレーとしてみなしたのですね」
監督:「…」

この尋問のコツは、次の3つにある。
1.「はい」としか答えようのない質問をする
2.質問は、可能な限りスモールステップを踏む
3.最後に、これまで認めたことを使った質問をする

 まあ、これでうまくいくとは限らないが、あくまでディベートの尋問のトレーニングと思ってください。
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プロフィール

ロジカルスキル研究所代表

Author:ロジカルスキル研究所代表
ロジカルスキルを企業研修で指導しています。主な講座は、ロジカルライティング、ロジカルネゴシエーション、ディベート、ロジカルプレゼンテーション、英文テクニカルライティングです。

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