FC2ブログ
Logical Skill の深い話
Logical Skill (特にLogical Writing) について、著書(たとえば、「論理が伝わる世界標準の書く技術」講談社)には書かなかった、より深い話を紹介します。
11 | 2018/12 | 01
S M T W T F S
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

ノートの取り方
 昨年の秋からここまで、15回の講演で33時間の講義を受講して、ノートを1冊書きつぶした。1時間平均で2.5ページになる。基本的には、一番前の中央に座り、「鉛筆の先から摩擦熱で煙が出る速さ」でノートをとる。

 私が「鉛筆の先から摩擦熱で煙が出る速さ」という表現を知ったのは、宇佐美寛氏の「大学の授業」という本だ。

---引用---
 一見、よくまとまっていると見える要約、まとめ、スローガンは要らない。そんなものはノートに書かなくてもいい。帰宅してノートを整理する時に書きこめば十分だ。具体的で面白い事実、目を低く(視線を低く) するとはじめて見えるような細かい事実、飾らないくだけた言葉……そういう類いの非インテリ的な事柄をノートするのだ。
 そういう目の低い「低級」なことを書くのだから、相当な量を書くことになる。相当な速度でノートをとる。鉛筆の先から摩擦熱で煙が出る速さだ。ボールペンの場合は、インクが油性で引火するおそれがある。教室には消火器を置く。…… といった速さだ。
---引用---

 私が、「鉛筆の先から摩擦熱で煙が出る速さ」でノートを取り始めたのは、約40年前の高校生時代だ。先に紹介した本に出合うずっと前。あるとき、高校の先生の話すことを片っ端からノートにとってみようと思ってやってみた。このノートをとると、定期テストの点数がグンとよくなったのを覚えている。

 ちなみに、「インクが油性で引火するおそれがある」のは困るので(笑)、私は万年筆を3種類使い分けている。
 ・黒インク:講師の述べたことを記す
 ・青インク:受講生が述べたことを記す
 ・赤インク:自分が感じたことを記す

 書き洩らさないために、略語や記号を多用する。たとえば、頻出するキーワードは略語化する。
 ・スモールステップ  → SS
 ・即時フィードバック → SFB
他にも以下のような記号を使う。
 ・増える or 高まる → ↑(逆もあり)
 ・良い/悪い   → O/X

 宇佐美寛氏は「大学の授業」で、ノートの効果を次のようにも述べている。

---引用---
 自分でノートをとるのは、緊張するためにとるのだ。ノートをとるためには、どうしても話の内容を頭の中で整理しなければならない。内容の構造を考え、どこが大事かを判断しないわけにはいかない。この過程が頭のためになる。考えながら聞く…… これで受身のテープレコーダーのような頭にならずにすむ。
---引用---

 偉そうなことを言ったが、高校時代から40年間、私自身がこういうノートを取り続けてきたわけではない。正直、大学生以降ずっと、怠惰に授業を受けてきた。このノートの取り方を思い出したのは、自らが研修講師として人に指導するようになってからだ。なにしろ、企業研修の受講者のほとんどは、全くノートを取らない。その状態を目にして思い出したのだった。
スポンサーサイト



プロフィール

ロジカルスキル研究所代表

Author:ロジカルスキル研究所代表
ロジカルスキルを企業研修で指導しています。主な講座は、ロジカルライティング、ロジカルネゴシエーション、ディベート、ロジカルプレゼンテーション、英文テクニカルライティングです。

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム