Logical Skill の深い話
Logical Skill (特にLogical Writing) について、著書(たとえば、「論理が伝わる世界標準の書く技術」講談社)には書かなかった、より深い話を紹介します。
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クリティカルシンキング講座の体験報告(1)
 先日、グ〇ービス社(この伏字じゃあ、どこだかまるわかりだ)のMBAクリティカルシンキング講座を1時間体験してきた。色々感じることがあるが、今日はグループワークについて。

 この会社は、講義でグループワークを重視している。そのホームページにも、次のような記載がある。
「グロービスの授業では、グループディスカッションや相互フィー ドバック、クラス全体でのディスカッションを通じて、自分の思考プロセスを客観的に振り返る機会が数多く設けられています。」

 私の研修でも、グループワークが効果的と思うときは、グループワークを使う。たとえば、以下のような場合。
 ・ディベートやネゴシエーションのように、一人ではできない演習
 ・正解のない問題を検討するのにあたり、ほかの人の切り口が参考になる場合

 しかし、今回の講座のグループワーク:「メンバーで共通することを5つ見つけてください」がどうにも理解できない。なんだこのテーマ?このテーマをグループで話し合う意図がわからない。答えは「目が二つある」でもいいのか?ちなみに、このグループワークはアイスブレークではない。すでに、アイスブレークを兼ねた自己紹介などは終わっている。案の定、「日本人」とか、どうしていいのかわからない答えが出てくる。クリティカルシンキング講座なのに、この非論理性は何?

 さらに次のテーマが、「共通する項目をブレークダウンして、より具体的な項目を見つけ出してください」は無理。このテーマの意図は、「全員が酒好き」という共通する項目を見つけたら、さらに「全員がビール好き」のようにブレークダウンしてほしいらしい。しかし、メンバー全員が同じはそう簡単ではない。結局、全グループが1つとしてブレークダウンできなかった。

 結局、このグループワークの意図は、受講者には全く伝わらなかった。講師は、「抽象から具象、具象から抽象に、自由に発想を行き来できることが、クリティカルシンキングでは大事」ということを言おうとしたかったらしい。しかし、このグループワークでは、そんなことは理解できなかった。いや、そもそも、「抽象から具象、具象から抽象に、自由に発想を行き来できることが、クリティカルシンキングでは大事」ということを伝えようとしていたことすら、受講者は気が付かなかったろう。なにしろ、このまとめは、テキストにもスライドにも登場しない。私が、「ペン先から煙が出る速度で」ノートをとっていたから、メモできたのだ。

 なぜ、こんなバカな講義が行われるかというと、講師が未熟だからだ。この会社の講義は、教科ごとにテキストは決まっていて、複数の講師が担当する。講師は、その教科を少し勉強しただけで、人が作ったテキストとプログラムに基づいて講義を行う。まあ、業界でいう「しゃべくり講師」だ。話し方は上手でも、教科に関するスキルは浅い。このテーマでグループワークをすると決まっているので、意味があるかは思考せずに、ただグループワークをやっているのだ。

 オープニングからいきなり、「なんだこれ?」と思いつつ、次回に続く。
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どう質問すれば、相手を窮地に追い込めるか(2)
 日大アメフト部の問題。この手のニュースを見ると、私は、「どう質問すれば、相手を窮地に追い込めるか」を考えてしまう。ディベートにおける尋問の練習だ。

 相手を窮地に追い込む質問方法は2つある。
1.相手から事実(と主張すること)だけを複数聞き出し、その事実の矛盾を指摘する
2.誘導尋問で、YESともNOとも言えなくする

 今日は、上記2の話。

 普通に質問すればNOと答える質問を、YESと答えるように誘導する手法である。裁判では使えまない。裁判で使うと、相手の弁護士が「異議あり。誘導尋問です」と裁判長に主張し、裁判長は「異議を認めます」と述べて、質疑が無効となる。しかし、ディベート競技や日常では有効。

 今回のアメフトの事件で、以下のような質問が考えられる。

質問:「宮川選手は、試合前の数日間、全体練習から外されていましたね」
監督:「はい」
質問:「宮川選手を全体練習から外したのは、練習に覇気を感じなかったからですね」
監督:「はい」
質問:「でも、試合当日、宮川選手を1プレー目から使いましたね。」
監督:「はい」
質問:「宮川選手を1プレー目から使ったのは、当日の彼の言動に覇気を感じたからですね。」
監督:「はい」
質問:「そこで、1プレー目からQBを潰すような気持ちでいけと送り出したのですね。」
監督:「はい」
質問:「相手QBがパスを投げた後、ボールを見ていて、宮川選手を見ていなかったのですね」
監督:「はい」
質問:「その後、宮川選手のタックルで、相手QBが怪我したことを知ったのですね。」
監督:「はい」
質問:「1プレー目の後、宮川選手に指示も出していないし交代もしていませんね。」
監督:「はい」
質問:「つまり、相手QBがパスを投げた後、ケガするほどのタックルをすることを、覇気のあるプレーとしてみなしたのですね」
監督:「…」

この尋問のコツは、次の3つにある。
1.「はい」としか答えようのない質問をする
2.質問は、可能な限りスモールステップを踏む
3.最後に、これまで認めたことを使った質問をする

 まあ、これでうまくいくとは限らないが、あくまでディベートの尋問のトレーニングと思ってください。
どう質問すれば、相手を窮地に追い込めるか(1)
 日大アメフト部の問題。この手のニュースを見ると、私は、「どう質問すれば、相手を窮地に追い込めるか」を考えてしまう。ディベートにおける尋問の練習だ。

 相手を窮地に追い込む質問方法は2つある。
1.相手から事実(と主張すること)だけを複数聞き出し、その事実の矛盾を指摘する
2.誘導尋問で、YESともNOとも言えなくする

 今日は、上記1の話。

 嘘をつけば、必ず矛盾が生じるので、そこを指摘する手法である。たとえば、「あなたはAの後、Bをしたとおっしゃったけど、Aしてしまうと〇〇になるから、Bはできないでしょ」のように。裁判において弁護士が使う手法とも聞いている。

 今回のアメフトの事件で、日大監督は、「ボールを見ていて、関学大のQBがタックルを受けた瞬間は見ていない」と述べているようだ。そこで、以下のような質問が考えられる。

質問:「パスを投げるまでは、関学大のQBを見ていましたか?」
監督:「はい」
質問:「QBがパスを投げた後、そのボールを目で追ったのですね?」
監督:「はい」
質問:「パスがインコンプーリート(不成功)になるのを見ましたか?」
監督:「はい」
質問:「その後、QBの方を見たけど、すでにタックルを受けた後だったのですね。」
監督:「はい」
質問:「パスがインコンプーリートになるまでボールを見ていたので、タックルの瞬間を見ていないのですね?」
監督:「はい」
質問:「パスがインコンプーリートになってからQBがタックルを受けるまでは、ビデオによると1秒以上ありますが、その間、なぜインコンプリートになってグランドに転がっているボールを見ていたのですか?」
監督:「…」

この尋問のコツは、次の3つにある。
1.相手には、可能な限り「はい」としか答えさせない
2.とどめの質問をする前に、もう一度、事実を確認する(このケースなら「パスがインコンプーリートになるまでボールを見ていたので、タックルの瞬間を見ていないのですね?」と念押しをする)
3.矛盾点を最後に示す(途中でにおわせない)

 まあ、これでうまくいくとは限らないが、あくまでディベートの尋問のトレーニングと思ってください。
価値観は議論してはならない
 価値観を議論してはいけません。価値観は認め合うしかないのです。議論が価値観に及び始めたら、議論をやめるべきです。

 価値観は議論の対象としては不向きです。なぜなら、価値観は論理ではないから。たとえば、「ビールは苦いから嫌い」と思う人に、どんなに理屈を費やしても、「ビールは苦いから美味しい」には変えられません。だから、好きか嫌いかのような価値観は、理屈で議論してはいけないのです。

 ディベートでも、価値論題は上級者しか扱いません。たとえば、「ペットは幸せか」という論題は避けられるのが一般的です。なぜなら、「幸せ」という価値観は理屈ではないからです。贅沢できるのが幸せか、〇〇できるのが幸せかは、理屈ではありません。その人の価値観です。議論の対象には向きません。

 価値観を議論し始めると、喧嘩になりやすいです。価値観は議論で変わったりすることはありません。まして、その価値観が、好き嫌いではなく、心のよりどころや信条だったりすれば、議論で変わるはずもありません。心のよりどころや信条に反対されると、喧嘩になります。だから、雑談においても、宗教や政治の話はするなといわれます。心のよりどころや信条にかかわるからです。

 価値観は受け入れるしかありません。「ああ、この人はこういう人なんだ」と受け入れるのです。受け入れた上でつきあうのです。たとえば、LGBTの人は、大勢の人とは異なる価値観を持っているだけです。その価値観は、議論するのではなく、受け入れるのです。

 では、その価値観を受け入れられないときは … その場を去るのです。その人が配偶者や兄弟なら、うやむやにして別の部屋で別のことを始めるのです。その人が、友人や仕事関係の人なら、距離を置くということです。議論してはいけません。

 だから私は、結婚相手を選ぶときに最も重視すべきことはと聞かれれば、「価値観」と答えます。
ロジカルライティングの演習問題をkindle本で出版
 amazonからkindle本(電子書籍)を出版しました。昔で言う自費出版の電子版です。
ロジカル・ライティング 総合演習 No.1:

 内容は、 amazonからkindle本(電子書籍)を出版しました。昔で言う自費出版の電子版ですね。amazonからは購入できる状態になったとの連絡が来ましたが、まだ検索には掛からないようです。

 内容は、ロジカルライティングの演習問題と解答、解説です。この演習問題は、整理できていない情報を元に、レポートを0から書くのでかなり難しいです。真剣に取り組めば2時間以上は掛かるでしょう。

 紙の本ではなく電子書籍にしたのは、紙で売っても売れないからです。1題が2時間以上は掛かる演習問題集が売れるわけはありません。売れないこと自体は私はかまわないのですが、出版社に迷惑が掛かります。電子書籍なら、販売数が0でもたいした問題ではありません。

 ターゲットは、私の講座を受講したり、著作を読んだりした人で、真剣にスキルを身につけたいと思う人です。整理できていない情報を元にレポートを書くという、実際のビジネスの現場を再現する演習だから力が付きます。しかし、こういう演習は、よそでは手に入りません。そこで、電子書籍なら、必要と思う人に届けられると考えたわけです。

 今回出版した本には、演習問題が1題だけです。とはいえ、出題、解答、解説で15,000字ぐらいはあります。字数から判断して、200円としました。

 今後は、このシリーズで何冊(1冊1題)も出版したいと思っています。売れる売れないではなく、自分の生きた爪痕を残すような意味合いです。できれば、ロジカル・プレゼンテーションシリーズも、同様に出版したい。

 最初は勝手が分からないので時間が掛かりました。今後は加速していきたいとは思っています。仕事のないこの時期に、どうしてもやっておきたかった仕事が1つ片付きました。と解答、解説です。この演習問題は、整理できていない情報を元に、レポートを0から書くのでかなり難しいです。真剣に取り組めば2時間以上は掛かるでしょう。

 紙の本ではなく電子書籍にしたのは、紙で売っても売れないからです。1題が2時間以上は掛かる演習問題集が売れるわけはありません。売れないこと自体は私はかまわないのですが、出版社に迷惑が掛かります。電子書籍なら、販売数が0でもたいした問題ではありません。

 ターゲットは、私の講座を受講したり、著作を読んだりした人で、真剣にスキルを身につけたいと思う人です。整理できていない情報を元にレポートを書くという、実際のビジネスの現場を再現する演習だから力が付きます。しかし、こういう演習は、よそでは手に入りません。そこで、電子書籍なら、必要と思う人に届けられると考えたわけです。

 今回出版した本には、演習問題が1題だけです。とはいえ、出題、解答、解説で15,000字ぐらいはあります。字数から判断して、200円としました。

 今後は、このシリーズで何冊(1冊1題)も出版したいと思っています。売れる売れないではなく、自分の生きた爪痕を残すような意味合いです。できれば、ロジカル・プレゼンテーションシリーズも、同様に出版したい。 最初は勝手が分からないので時間が掛かりました。今後は加速していきたいとは思っています。


プロフィール

ロジカルスキル研究所代表

Author:ロジカルスキル研究所代表
ロジカルスキルを企業研修で指導しています。主な講座は、ロジカルライティング、ロジカルネゴシエーション、ディベート、ロジカルプレゼンテーション、英文テクニカルライティングです。

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